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内向型ってそもそも・・・

”内向型”は一般的にひとの性格をあらわす言葉として使われますが、もともとは
心理学用語です。

20世紀を代表する心理学者のひとりであるカール・ユングが、彼の著書である
「タイプ論」のなかで書いたふたつの性格態度に関する言葉なのです。

そのふたつが”内向型”と”外向型”です。

そこでは内気で閉鎖的な性格を”内向型”と呼んでいるようですが、今日においては性格に関する問題だけでなく内向的かどうかは生まれ持ったものという考えがあり、それにもとづいた研究もあります。

このサイトでは管理人の実感をもとに記事を作成しているところがあり、また内向的かどうかは生まれ持った気質によることを前提にしています。

(心理学の研究についてはいろいろなものがあるので、この前提がすべてではないと思います。ご関心がおありでしたら調べてみてください。)

いや、ちょっと待てよ・・・

前回、考えるのが好きだからって真面目だとは限らないという記事を書いたのですが、人生楽しんで何がわるい!と思い直したのでこれを書いています。

人生の楽しみは、お酒、あらゆる遊び、豪華なものや華麗なものというイメージがありますが、それだけじゃない。

内向型にも自己主張のつよいひとは存在すると思うのですが、それらに匹敵する人生の楽しみを主張してイメージを覆すには至っていないようです。

すなわち、考えること。これ以上の楽しいことがありましょうか!

快楽主義と言われたら、じゃあその豪華で華麗な楽しみを捨て去ってみてよと言いましょう!

単なる快楽主義?

考えることが好きだと、とても真面目で誠実なイメージを持ってしまうのですが、内向型は考えたりすることで脳が快感を覚えることもどうやらありそうなため、真面目でも誠実でもなく単に自分の楽しみを繰り返しているだけである可能性もいなめません。

しかも、考えている内容がどうでもいい内容だったり、まったく不真面目な場合もあるわけです。

考えること自体が真面目な行いとするならば、内向型はおしなべて真面目でしょうが、考えるべき焦点がずれていたりすることもありますし、あまり自分のことを真面目と過信するのはちょっと不安です。

真面目と思われているなら、あえて否定する必要もない気はするけれど・・・。
「考える=真面目」の構図をいちど断ち切ると、ちがう自分が見えてくるかも。

メンタルが弱いとは限らない

どういうわけか、内向型はメンタルが弱いひとと同一視されがちです。

しかし、メンタルが弱いことと内向型かどうかとは直接的に関係はありません。もしそういうことがあるとしたらメンタルの弱い内向型がそれを自覚しているということだと思います。

もしあなたがHSP(ハイリーセンシティブパーソン)だったとしても、メンタルが弱いとは限りません。多少敏感かも知れませんが、敏感であることによってメンタルが鍛えられるチャンスがひとより多いくらいだと思います。

内向的だからメンタルが弱くて不利ということは絶対にありません。
確かになかにはメンタルが弱いひともいます。でも外向型にもそういうひとはいます。

メンタルが強いと言い切れるわけではありませんが少なくとも弱いとは限らないので、むずかしい問題が起きても簡単にあきらめず立ち向かっていきたいものです。

ひとからどう思われている?

内向型は「自分がどういう人間か?」という答えを自分の内面に求めます。

何に対してどう感じたとか、何が好きで何が嫌いで、どういう理想を持っているかとか。
自分の内面について繰り返し考えることでアイデンティティーを獲得していると言ってもいいです。

でも、自分のことはよくわかっているつもりでも、ひとからどう思われているかはよくわかりません。

他人から、”あなたはこういうひとね”と言われても素直に受け入れられない時すらあります。
とは言え、自分自身が感じている自分らしさと、他人から思われている自分という人間はどちらも現実に存在しています。

そのどちらに優位性があると言うことはできません。

自分が思う自分らしさと、他人から見た自分との間に折り合いをつけるのはとても難しいことです。
それでも、「ひとから理解されたい」という欲求があるなら、他人から見た自分をすこしずつ意識すればいいと思います。

はっきり言って「ひとからどう思われているか」なんてなかなかわからないものです。
そもそも、「あなたはこういうひとだと思う」というのだってなかなか言ってもらえない貴重なことです。

だから、とりあえず意見は聞いてみましょ!

内向的な性格って・・・

だれかについて語るとき、”不幸な出来事があって内向的な性格になってしまった”という表現をすることがあります。

本人にとって”内向的な性格になってしまった”ことが不幸だとすれば、それはそのひとが本来は内向的でないからでしょう。外向型が内向的に振る舞わざるをえないのであれば、それはなんらかの抑圧状態にあるのだろうから不幸と言えます。

では内向型が内向的な性格になってしまっても、不幸?
そもそも内向的な性格が不幸?

最初に言ったような表現をされる方は、そこまで深く考えてはいらっしゃらないと思いますが、そういう意味ではないはずです。
外向型と真逆のことが起これば、内向型も不幸と言えます。つまり、内向型であるにもかかわらず外向的な性格になってしまうこと。

内向型なのに、ついものをよく考えずに行動したり発言してしまう。(※)
内向型なのに、忙しくしていないとつまらないと感じて焦る。華やかな暮らしだけが価値ある人生と考えてしまう。

本来の自分とは違う自分を生きるわけですから十分に力を発揮できず、時に自信も失いがちとなりえます。

大事なのは、自分を知ることだと思います。何か小さなサイン、そういうものを見落とさないように気をつけて自分の本来の気質について考えて探ってみてください。

(※)外向型が考えなしの言動を繰り返すという意味ではなく、内向型は考えてからでないと行動できない、発言できない気質であるという意味です。